――一週間の契約

 

1日目 出会い 01――ホワイト


…その日は…とってもよく晴れた日…でした。

「…オイ」
目の前の男の人は…とっても嫌そうな顔をして… けど、怖い顔はしていないの。

「…初めまして。私は…ホワイト。よろしくおねがいします」
「…ンなことは聞いてねぇっ!お前が俺を本当に召喚したのかって聞いてんだ!」
うん、確かに…信じられないかもしれない。

「…ええ。私が…あなたを召喚したの」
そう言うと…その方は、とても信じられないような顔をした。
気持ちは…わかるけど…どうすれば、信じてもらえる…かな…

「…わかった」
…あら
「何ヶ月の契約だ?」
意外と早くに…納得してもらえたみたい。
まぁ…召喚獣は召喚師に従うというのは、召喚関係の法則だけれども。

「一週間で良いわ」
私は言った。

「一週間…私を守って…そばにいてくれれば、良いのよ」
彼は…一回ため息を吐くと

「わかった…」
彼は私のネックレスに軽く口付ける。

「…ブラック。一週間の契約を施行します」




1日目 出会い 02――ブラック


…何なんだ…
俺は今…妙なボロ小屋にいる。
で…目の前には金髪のガキがいる。
自分で言うのも何だが…俺はかなりの高等域に属する悪魔だ。
ンなガキに召喚できる訳がない。
…ハズだった。

「…オイ」
俺は目の前のガキに声をかける。
すると返ってきた返事がコレだ…

「初めまして。私は…ホワイト。よろしくおねがいします」
「…ンなことは聞いてねぇっ!お前が俺を本当に召喚したのかって聞いてんだ!」
思わず本音が出る。

「…えぇ。私が…あなたを召還したの」
…コイツ…何者だ?
俺はしばし目を閉じる。殆ど瞬きと同じ早さで。
…!?
目の前のガキ…ホワイトからは確かに大量の魔力が感じ取れた。

「…わかった」
ホワイトは何故か少しだけ驚いた表情を見せる。

「…何ヶ月の契約だ?」
普通、こういった契約は数ヶ月単位なのだが…返ってきた返事は意外なものだった。

「一週間で良いのよ」
ホワイトはそう言うと

「一週間…わたしのそばにいて…守ってくれれば、良いのよ」
「…わかった」
俺はホワイトのペンダントに軽く口付ける。コレが儀式だから仕方がない。

ホワイトは言った。

「…ブラック。一週間の契約を施行します」

俺はまだ信じられない気持ちがあったせいか、自分の名前を名乗っていないのにホワイトが俺の名前を知っていることを…さほど不自然に感じなかった。

こうして…俺とホワイトの奇妙な生活が始まったのであった。